大人の嘔吐下痢!2つの感染症と予防法は?潜伏期間や症状について
激しい症状で悩まされる嘔吐下痢症は厄介な伝染病です。
嘔吐と下痢でトイレから出られず、免疫機能によって40℃近い高熱になることもあります。
嘔吐下痢症は子供が主に感染するものだという認識が、まだまだ多くの人に根付いているようです。
しかし最近は大人の感染者数も毎年増えていますので決して油断はできません。
では、大人が嘔吐下痢症になる原因や感染ルートは何なのでしょうか?
ここでは、大人の嘔吐下痢2つの感染症と予防法について紹介してきます。
1.細菌性の食中毒による嘔吐下痢!潜伏期間と症状は?
大人が嘔吐下痢症になる原因は、「細菌性」と「ウイルス性」の2種類があります。
細菌性は病原性大腸菌であるO-157が食中毒の原因として特に多いです。
肉に存在していた大腸菌が人間に感染をして嘔吐下痢症を患います。
特に食中毒が流行る夏場は、感染予防のためにもしっかりと加熱して食べるようにしましょう。
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またボツリヌス菌と呼ばれる毒素型も、細菌性として知られています。
嘔吐下痢という症状は同じですが、発熱などは少なく、症状も比較的軽めの傾向があります。
発症しても、「ちょっと具合が悪いな、下痢が出るな。」程度で済みます。
潜伏期間は、O-157もボツリヌス菌のどちらもそれぞれ2〜24時間ほどで発症します。
潜伏期間は個人差があるので、必ずそうだとは言えません。
最初に取り込んだ細菌の量や体調、年齢などによって変わってきます。
2.ノロウイルスによる嘔吐下痢!症状と感染ルートは?
大人が嘔吐下痢症で悩まされる、もうひとつの原因が「ウイルス性」によるものです。
秋口から冬にかけてピークを迎える「ノロウイルス」が日本では有名でしょう。
マスコミなどでも、毎年騒がれるので感染していなくても記憶に残っています。
嘔吐下痢症と聞けば、ノロウイルスを思い浮かべる人も多いことでしょう。
激しい症状が特徴的なので、患ったことがなくても恐怖を感じる感染症です。
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ノロウイルスに感染すると、大人でも嘔吐や下痢を我慢することができません。
数日は嘔吐や下痢が続き、症状がひどい場合は病院で点滴や注射を打たなければならないほど衰弱してしまう人もいます。
特徴は激しい症状が数日続いたあとは、すぐに快方に向かう点です。
個人差はありますが、発症してから2〜3日程で症状が治まり、熱も下がるといわれています。
潜伏期間はおおよそ2〜5日程度です。
感染ルートは生ガキとも言われていますが、必ずしもそうではありません。
流行する主な原因は人から人への感染によるものです。
感染していても発症しない人もいるので、知らずに接触したり、感染しているのに調理をして人に提供するなど、そのような事例で感染する率が特に多いのです。
また、感染者の嘔吐物や便の処理をした場合の二次感染にも要注意です。
嘔吐下痢症のときは脱水症状に注意!
大人が嘔吐下痢症を患った場合は、すぐに治ると思って我慢するケースもあるようです。
しかし、体力が弱い人は重症化する場合があるので要注意です。
特にノロウイルスは激しい嘔吐や下痢を伴うので体力がある人であってもつらい症状に襲われます。
嘔吐と下痢の症状がひどい場合はすぐに病院受診したほうがいいでしょう。
ウイルス性腸炎の場合は、有効な抗生物質がないため自己治癒能力に頼るしかありません。
点滴や注射によって症状を抑え、脱水状態を解消させて免疫力を高めるしかないのです。
健康であればすぐに快方へと向かいます。
病院へ行けない場合はとにかく水分補給を怠らないことです。
イオン飲料でもよいですが、できれば体液に近い水分を補給しましょう。
市販されている「オーエスワン」は、飲む点滴とまで言われるほど、体液に近く水分補給としては最適です。
家族内での二次感染を予防するには?
子供が嘔吐下痢症になり、親が排泄物を処理することもあるでしょう。
このときに二次感染をしてしまい、大人が患う場合も少なくありません。
嘔吐物や便には細菌やウイルスがいますので、目に見えないからといって油断をすると染してしまいます。
感染力が強いので、決して素手で処理をせずに使い捨ての手袋などを使用してください。
処理後はしっかり手を洗い、タオルなどを患者と共有することはやめましょう。
また、ノロウイルスはアルコール除菌の効果がありません。
0.1%次亜塩素酸ナトリウムによる消毒か、85℃で1分以上の加熱でしか死滅しないので要注意です。
まとめ
大人が嘔吐下痢症になる原因などについて見ていきました。
子供だけが感染するものではなく、二次感染などを経由して大人でも感染します。
細菌性による嘔吐下痢症は、とにかく口に入れる物に気を付けることが重要です。
気候や保存状況を考え、加熱がきちんとなされているかを確認してから食べるようにしましょう。
また、ウイルス性の嘔吐下痢では家族内の感染に注意しましょう。
排泄物を処理する際は徹底して予防する必要があります。
季節を問わず感染症というのは様々ありますが、いずれの場合も対策としては丁寧な手洗いと加熱処理による滅菌が重要ですね。
引き続き、「食欲不振・嘔吐」を紹介していきます↓
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